カテゴリー: FEATURES

Vol.88 Robert Berry / August 2018

Robert Berry


Photo by by Dave Lepori

ソング・ライター、アレンジャー、そしてシンガー、ギター、キーボードからドラムに至るまでマルチ・プレイヤーとしても卓越した才能を放つミュージシャンであるロバート・ベリーが亡きキース・エマーソンとして進めていたプロジェクト”3.2″。1988年にはキース・エマーソン、カール・パーマー、ロバート・ベリーが集結したプロジェクト”3″にて「…TO THE POWER OF THREE」をリリースしており、その続編に位置付けられる”3.2″であったが、プロジェクトの真っ只中であった2016年3月11日に不幸にもキース・エマーソンが他界。悲しみと困難の状況下、生前のキースが残した各曲のパーツ、アイデアにロバート自身の新たな曲のパーツ、キースの遺志を継ぐアイデアを編み込んでいくといった高度な手法によりアルバムの制作は続けられた。そして遂に完成したキースとの作品は、 3.2 「The Rules Have Changed 」としてファンの元に届けられた。アルバムは美しくキャッチーなメロディ、卓越したセンスに溢れたアレンジ、清涼感に溢れる歌声、そして思慮深い歌詞により展開される世界感を持つ見事な作品となっている。至高の作品についてロバートに訊いた。

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Vol.87 Clif Magness / July 2018

Clif Magness

自身の活動はもちろん、共同作曲者やプロデューサーとして数多くの音楽プロジェクトにて素晴らしい実績を築いてきたクリフ・マグネス。クインシー・ジョーンズとの “THE PLACES YOU FIND LOVE” ではグラミー賞を共同受賞し、ジャック・ワグナーの代表曲となった”ALL I NEED”(1984年)、ウィルソン・フィリップスのヒット曲”Impulsive”(1990年)、日本のロック・ファンにもお馴染みのジャーニーのスティーヴ・ペリーのアルバム「FOR THE LOVE OF STRANGE MEDICINE」やアヴリル・ラヴィーンのヒットアルバム「LET GO」など数多くのミュージシャンの作品にその名を連ねている。

また、ジェイ・グレイドン、グレン・バラードとの作品「PLANET 3」(1991年) においてはボーカル、ソングライティングでAOR、ロック・ファンを魅了している。音楽界で多大な実績を誇るクリフが自身のニュー・アルバム「LUCKY DOG」をリリース。新作「LUCKY DOG」は、クリフの魅力であるクリアーなボーカル、キャッチーで爽快なメロディ、重厚なコーラス、そして曲を最高に惹きたてるアレンジで彩られた楽曲が満載の素晴らしいAOR、ROCKアルバムとなっている。
新作「LUCKY DOG」についてクリフに訊いた。

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Vol.86 Angel Vivaldi / June 2018

Angel Vivaldi

Angel Vivaldi (エンジェル・ヴィヴァルディ)は、自身のYoutubeチャンネルの登録者数が11万、2012年に投稿のミュージック・ビデオ “A Martian Winter” が現時点で視聴回数620万回、その他の楽曲でも視聴回数が数十万回の単位に達しているなどインターネットを中心とした情報発信により多くのギター・ファンからの注目を集めているミュージシャン、ギタリスト。
エンジェルの音楽には、テクニカル、シュレッドといった高度なギター・テクニックはもちろん、それらテクニックを適材適所で使用することで楽曲映えさせる抜群のセンス、ヘヴィで激しい楽曲の中でさえキャッチーで美しい旋律が華麗に舞うさま等、真にアートを感じさせられる。
目下の最新作である「SYNAPSE」では、ゲストにNita Strauss(Alice Cooper)や、Gus Gを迎え入れるなどの話題性、そしてエンジェルの持つ卓越した作曲能力、ギターテクニック、センスが遺憾なく発揮されておりリスナーを強烈に惹きつける作品となっている。
音楽的なバック・グランドや目下の最新作「SYNAPSE」についてエンジェルに訊いた。

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Vol.85 Lance Lopez / May 2018

Lance Lopez

Fabrizio Grossi (ファブリツィオ・グロッシー)、Kenny Aronoff(ケニー・アロノフ)とのブルース・プロジェクトSupersonic Blues Machineでは「Californisoul」、「West Of Flushing South Of Frisco」の2枚のアルバムにおいてWalter Trout、Steve Lukather、Robben Ford、Billy F. Gibbons、Eric Gales、Warren Haynesといった錚々たるギタリストをゲストに招き入れ、そのリアルで感情豊かなギター、歌声で見事に共演を果たしたLance Lopez(ランス・ロペス)。
今回、ランスは自身のニュー・ソロ・アルバム「TELL THE TRUTH」をリリース。ファブリツィオ・グロッシーをプロデュースに迎え入れて制作されたこのアルバムがブルースのリアルなフィーリングに溢れている作品であることはもちろん、ハード・ロックしている曲でのランスのヴォーカル、熱いギター・プレイにも要注目。「TELL THE TRUTH」についてランスに訊いた。

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Vol.84 Michael Landau / April 2018

Michael Landau

2012年に発表したインストゥルメンタル作品「Organic Instrumentals」以来となるソロ名義のアルバム「Rock Bottom」をリリースしたマイケル・ランドウ。
今作ではBURNING WATERとして共に活動していたテッド・ランドウ、デイヴィット・フレイジーが参加。その音楽はライヴ的な自由さを感じさせる一方、マイケルによる珠玉のギターはもちろん、ギター以外にも隠し味的な様々なサウンドが効果的に配置されており、聴けば聴くほどに楽曲が持つ魅力にどんどん惹きこまれていく・・そんな中毒性の高い、素晴らしい作品となっている。「Rock Bottom」についてマイケルに訊いた。

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Vol.83 Steve Lukather / March 2018

Steve Lukather


Photo by Larry DiMarzio

デビュー40周年を記念した最新ベスト・アルバム「40 Trips Around The Sun」をリリースしたTOTO。今回のベスト盤にはお馴染みのナンバーに加えて、ファンがTOTOに望むエッセンスが散りばめられた楽曲3曲が新たに収録されている。TOTOはアルバムのリリースとともにヨーロッパ・ツアーをスタート。ツアーに突入し間もない慌ただしい状況下、最新ベスト・アルバム、そして日本でも発売が予定されている自伝本や今後についてルークさんに訊いた。

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Vol.82 Jared James Nichols / February 2018

Jared James Nichols

右手のフィンガーピッキングを使った繊細なニュアンス表現から豪快に熱くギターを弾き倒すプレイに至るまで変幻自在なユニークな奏法スタイルを持つギタリスト Jared James Nichols (ジャレッド・ジェイムス・ニコルズ)。 強烈なオリジナリティを放つこの注目株ミュージシャンが最新作「BLACK MAGIC」をリリースした。「BLACK MAGIC」では、アメリカン・ハード・ロック、ブルース・ロックにおけるジャレッドの痛快に冴えわたるギターとロック感溢れる素晴らしいボーカルが聴き手の耳を捉えて離さない。「BLACK MAGIC」について訊いた。

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Vol.81 Carl Verheyen / January 2018

Carl Verheyen

数多くの有名アーティストのアルバムや映画・TVドラマ等のサントラへの参加、そして自身のバンドCarl Verheyen Bandで活躍中のギターの匠 Carl Verheyen (カール・ヴァーヘイエン)。
2016年発表のオリジナル・スタジオ・アルバム「The Grand Design」とそれに伴うツアーでも好リアクション・評価を得たカールは、新たにブルース・アルバム「Essential Blues」をリリース。本作品では、様々なブルース・スタイルがライヴ形式でレコーディングされており、ギターの匠ならではのギターの表現力、トーンはもちろんのこと優しく温かみのあるカールの歌声が秀逸。ギターミュージックの音楽ファンはもちろんのこと、幅広いジャンルの音楽ファンにとっても非常に魅力的な作品となっている。
最新作「Essential Blues」についてカールに訊いた。

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Vol.80 Jennifer Batten / December 2017

Jennifer Batten


Photo by Ali Hasbach

澄み切った素晴らしい歌声を持つシンガー Marc Scherer(マーク・シェラー)とジェフ・ベックやマイケル・ジャクソンといったビッグ・アーティストとの共演で知られている女性スーパー・ギタリスト Jennifer Batten(ジェニファー・バトゥン)によるプロジェクト SCHERER/BATTEN がアルバム「BATTLEZONE」をリリース。アルバムのプロデュース及びソングライティングを手掛けているのは、映画ロッキーのテーマで有名な”Eye of The Tiger”や”Burning Heart”などをはじめ数々の名曲をSURVIVORで世に送り出してきたJim Peterik(ジム・ピートリック)。
アルバムは清涼感のあるキャッチーでメロディックなロック曲にマーク・シェラーの爽やかな歌声、そしてジェニファー・バトゥンのメロディックなフレーズを中心としつつもここぞという絶妙なタイミングではフラッシーな技をも解き放つ、華麗なギタープレイが冴えわたる素晴らしい作品となっている。
アルバムに関することから近年の音楽シーン、マイケル・ジャクソンやジェフ・ベックとの共演時の話などジェニファーに訊いた。

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Vol.79 Tony MacAlpine / November 2017

Tony MacAlpine


Photo by Michael Mesker

病との闘いを制して見事に復活し、世界中のファンを安堵、喜ばせたトニー・マカパインが待望の7曲入り新作「Death of Roses」をリリースした。この作品では、一切の妥協を許さないその一音までが選び抜かれて構成された知的で美しい旋律にアグレッシヴ、ヘヴィさが融合されたドラマティックな楽曲が並んでおり、トニーのコンポーザー、ギタリストとしての才能、ミュージシャンとして高次元にある総合力が遺憾なく発揮されている。至高の完全復活作品「Death of Roses」についてトニーに訊いた。

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