Vol.53 Jay Graydon / October 2015

Jay Graydon


Photo by Denise Marie Luko

音楽プロデューサー、セッションギタリストとして数々の優れた音楽作品を創り出し、音楽ファンは勿論のことプロのミュージシャン達にも大きな影響を与え続けているJay Graydon(ジェイ・グレイドン)がDVD4枚組による作品「Jay Graydon All Stars 20th Anniversary Edition」をリリースした。
この作品はジェイ・グレイドンを中心にジョセフ・ウィリアムス、スティーヴ・ポーカロ、ビル・チャンプリンなどの素晴らしいアーティストが集いJay Graydon All Starsと名打たれ1994年から1996年にかけて日本、スウェーデン、ノルウェイで開催されたコンサートを収録。
他にもAll Starsメンバーが集まり当時の様子を語るインタビューやスティーヴ・ルカサー、ジム・コックス、シャーウッド・ボール等とのバースデー・パーティでのジェム・セッション、そしてジェイ・グレイドンによるSteely Dan “Peg”の詳細なギターソロ解説も収録されたファンにとって大変嬉しい作品となっている。
今回リリースされた作品に関する話は勿論のこと、音楽プロデューサー、セッション・ギタリストを目指している人達へのアドバイスに至るまで貴重な話をジェイから訊くことができた。


Photo by Kerstin Olofsson

Interview / Text  Mamoru Moriyama

Translation         Louis Sesto (EAGLETAIL MUSIC)

 

Muse On Muse (以下MM) : 「Jay Graydon All Stars – 20th Anniversary Edition」を今回リリースすることになった経緯をお聞かせ下さい。
Jay Graydon (以下JG) :とても面白い質問だね。何故なら、このアイディアが元々どのようにして浮上したか、あまり記憶にないからだ。1994年の日本と北欧で行われたツアーから20年が経ったということをおそらく自分のパーソナル・アシスタントでウェブサイト管理もしているKerstinが何かの会話の中で触れたことが始まりだったはずだ。ともかく、私かKerstinが当時のメンバーをフィーチャーしたドキュメンタリーを作ってみたいというアイディアを思いついたのさ。最初にメンバーをみんな集めようと思ったらKenjiは日本にいたし、他のメンバーもみんな街にいなかったけど、何とか全員が集まれるようにスケジュールを調整した。映像制作は友人のTodd Hommeにお願いした。彼は優秀な映像カメラマンだけでなく素晴らしいギタリストでもある。写真に関してはプロのカメラマンとして働いているガールフレンドのDeniseにお願いした。収録を終えて、映像は全てKerstenに送って編集をしてもらった。とても手間のかかる作業だったけど、Kerstenは素晴らしい仕事をしてくれた!同時にコンサート映像の音に関してはリマスタリングを施し、格段に良い音に仕上げることができた。DVDに収められている以外にも沢山の映像が実は残っていて、将来的には何らかの形で発表する可能性もある。
Kerstenが映像編集を行っている間、40才の時のサプライズ誕生日パーティーや”Peg”のギター・ソロに関する解説等、DVDに様々な映像を足すアイディアも浮かんできたんだ。日本盤が出せるのであれば他にも特典として付け足したい曲やドキュメンタリー映像も沢山あるんだ。実は日本のレコード会社数社にオファーを出したものの、未だにリリースをしてくれそうなレーベルが見つからない。このインタビューを読んでいる人で日本盤リリースを希望している人がいるようだったら、是非日本のレコード会社にリクエストして頂きたい。日本盤をリリースする場合は特典映像を加えた6時間のDVDになる予定だ。これを作るのは私もKerstenも大変な作業になるだろうけど、日本のファンの皆さんのためならその時間は惜しまないよ!あとは日本のレーベル/ビデオ会社に日本語の字幕をつけてもらえればOKさ!
DVDは現在、私のウェブサイト(www.jaygraydon.com)かCD Baby(www.cdbaby.com/cd/jaygraydon)での取り扱いだけになっている。ちなみに最初に収録されているインタビューは私とKenjiのインタビューだが、この部分には日本語字幕が付いている。

MM : この作品では当時のメンバーが集って語り合っている最新の映像も見られます。あらためて当時を振り返ってみてどう思いますか?
JG : アルバムを聴くこと自体が数年ぶりだったし、色々なことを思い出したよ。手前みそではあるが、改めてアルバムに収録されている楽曲や演奏、プロダクションがいかに素晴らしいかを再認識できたね。

MM : 想い出に残っている当時のエピソードをお聞かせ下さい。
JG : 勿論、当時の作曲プロセスも含めてよく覚えているよ。”She Just Can’t Make Up Her Mind”はJaney Clewerが送ってくれたイントロから進化してできた曲だった。結局、彼女のアイディアがどれほど曲に反映されたか記憶が定かではない。当時、彼女が送ってくれたカセットテープがまだあれば・・・。曲はその後Bill Champlinと作業を進めた。元々、Billに歌ってほしいと思っていた楽曲だったので、彼と作業を進めることができたのは好都合だった。Billは曲のタイトルが歌詞になっている部分へと繋がるパートにおいて素晴らしいコード進行を考えてくれた。メロディやコード進行を考えたあとにBillが曲の歌詞を書いてくれた。Billと歌のレコーディングを行っていた際に、13thコードをサビの最後の言葉のバッキング・ヴォーカル部分に使っているDonald Fagenバージョンの”Ruby”をイメージしていて、そのアイディアをこの曲の「mind」という言葉が出てくるところに使った。曲のキーはB♭で、上からのヴォイシングはB♭-A♭-G-F-D-Cだった。とても美味しいコード・ヴォイシングだ。ソロやギター・パートを演奏するのがとても楽しかったね!
ミックスダウンの作業を始める前に、事前に全曲分のラフミックスを行っていた。通常は2トラックのテープでラフミックスを行っていたのだが、この曲のラフミックスだけはDATで行っていた。ミックス前に改めてこの曲のラフミックスを聴いたのだが、あまりにも完璧だったのでそのままDATをマスターにしてしまったのさ!今までにラフミックスをマスターとして使ったのはこの時だけだ!
“Roxann”はCDをレコーディングする数年前に私とBill Cantos、Val Hobelでを作曲した曲だった。当初からWarren Wiebeがヴォーカリストとして適任だと思っていたし、彼は実際のレコーディングでも素晴らしい仕事をしてくれた!彼が亡くなってしまったのはとても残念だ。
“After The Love Has (Is) Gone”も言わば当然の選択だった。元々は生バンドを使ってレコーディングしたものの、その結果に満足することができなかったので改めてドラムパートをプログラミングしてから他の楽器を重ねていった。生バンドのバージョンでTrisが演奏したリズムパターンやフィルをとても気に入っていたので、基本的にはTrisのプレイに忠実な形でプログラミングをした。
次のステップとしてはRhodesやピアノのパートをシーケンサーに録音することだった。David Fosterはとても忙しくしていたので、Davidの推薦で代理としてMark Portmannにピアノを演奏してもらうことになった。彼も勿論素晴らしいプレイヤーだが、この曲にはDavid Fosterのピアノ演奏がベストだと思っていた。ともかく、Davidよりも先にMarkがピアノのパートを演奏することになった訳だ。Markが演奏した中の2小節がとても良かったものの、Davidの方がきっと更に良い演奏をしてくれるだろうと思い、何とかDavidにも弾いてもらえることになった。Davidには3つのパッセージを弾いてもらった(3つの異なるMIDIトラック)。当然、素晴らしい演奏だったが、Markの2小節も素晴らしかったので結果的には二人のプレイを組み合わせることにした。
(レコーディングの)全行程ははっきりと覚えていないが、Kenjiのベースパートを一晩で仕上げた記憶がある。彼は翌日に日本へ帰国する予定だったので急いでレコーディングしたのを覚えているよ。彼は期待通り素晴らしい演奏をしてくれた!

MM : この作品を観たファンは当時を懐かしく想い出すとともに、最新のJay Graydon All Starsを体験したくなるのではないでしょうか。Jay Graydon All Starsとしてオリジナル・スタジオアルバムの制作やライヴを行う可能性はありますか?
JG : 今、まさにRandy Goodrumと自分が参加しているJaRの新しいアルバムのミックスダウンを開始したところだ。アルバムのタイトルは「Code」。アルバムの楽曲の歌詞には色々なヒントが隠されていて、パズルを解くかのようにアルバムタイトルに秘められたコードを解くことができるんだ!
ツアーに関しては今のところ予定は無い。

MM : 既発のあなたのギター教則「Airplay for the Planet – The Video」でも取り上げていたSteely Danの”Peg”のギター・ソロに関して、新たな映像も加えたより詳細な解説が今回収録されています。このように印象的なギター・ソロを生み出すためには、ギタリストはどのような練習に取り組むべきでしょうか?詳細なアドバイスを頂けますか?
JG : とても面白い質問だね。まずは自分のスタイルを見つけることだ。自分の「引き出し」を増やすために様々なギタリストのソロを学んだりすることは非常に大切なことだが、それを最終的には自分のスタイルに変換していかなければならない。他のギタリストと同じように聴こえないメロディックなラインを考える必要がある。色々と試してみることを恐れずに、ソロを弾いている時も今までに弾いたことのないような領域へと足を踏み入れて、耳だけで演奏をしてみるのも大切だ。間違っているように聴こえても気にせずに弾き続けることだ。そうすると新たなアイディアが生まれてくることもある訳だ。
ライヴ等でこういったメロディの冒険をする時に、間違っているかのように聴こえる音をプレイしてしまった時は、その音符を使ってパターンを作り、あえて何度もその音符を弾くことによって、それが正しかったかのようにリスナーに聴かせるという方法もある!
ひとりでレコーディングをしている時はいつも試し弾きをしているよ。聴いているのは自分だけだからね。試したフレーズが良くなければトラックを消してやり直せばいいだけのこと。上手くいくまで何度も色々なフレーズを試していく訳だ。これはある意味練習方法のひとつでもある。
曲等に合わせず、ギターだけで練習をする時はメトロノームを使うといい。自分以外のタイミングで演奏する練習になる。CD等に合わせて練習することもある。これは様々な音楽的アイディアを得るためだ。それと、DAWを使って練習する方法もある。ドラムのリズムパターンやキーボード・フレーズ、ベースのフレーズ等を打ち込み、それに合わせて演奏をする。こういった時は様々な異なるテンポで練習するといいだろう。
難しいメロディラインを練習する時はまずメトロノームのテンポを遅めに設定して練習すること。慣れてきたら少しずつテンポを上げていく。そのプロセスを繰り返して、どんどんテンポを上げていくのさ。
自分がソロを弾いたり、色々なフレーズを試している時は常に壁にぶつかる。でも、壁にぶつかっても気にすることはない。音楽的に成長するためには必要なことなんだ。


Photo by Denise Marie Luko

MM : バースデイ・パーティーの様子が収録されており、そこではあなたと師弟関係にあるスティーヴ・ルカサーとのJamを観ることができます。普段からプライベートで彼とJamしたりするのでしょうか?
JG : プライベートでLukeとジャムをしたことはおそらく無いね。でも、セッションで顔を合わせる時はよくお互いのプレイを見せ合ったりしているよ。
LukeとはSterling Ballが主催するチャリティー・バンドで何度もセッションはしている。こういったジャム・セッションでは一度に4〜5人ものギタリストが参加する。その中にはAlbert Lee、Steve Morse、Steve Vai等もいる。この手のジャムはいつも楽しい!

MM : ルークが若い頃からあなたは彼を見ていると思いますが、ミュージシャン、ギタリストとしての彼の進化についてどう感じていますか?
JG : Lukeとは兄弟のような関係だ!彼とは仕事で一緒になることも多いし、仕事以外にも一緒にいることが多かった。彼は今や巨匠に成長したと言っても過言ではない。今も成長を続けていて、歴史に残るギタリストだ!

MM : あなたやルークに続く才能を持った注目すべきセッション・ギタリストは若い世代にいますか?
JG : まずはセッション業界の歴史の中で最も優れているギタリストたちが誰だったのか?ギタリストによって様々な特技も持っているプレイヤーがいる。スタジオ・ギタリストのゴッドファーザー的な存在として知られているのはTommy Tedescoだ。彼は初見で楽譜の音楽を演奏するのが最も得意なギタリストだった。Dennis BudimirもTommy Tedescoと同格だった。次の時代を築いたのはLouie Shelton、Larry Carlton、そして今でもセッション仕事で忙しく活動しているDean Parks。その次にシーンに登場したのが自分とLee Ritenour、Ray Parker Jr.、そして数多くの腕利きのギタリストたちだった。Paul Jackson Jr.も同世代ながら少し後に登場した。彼もまた現役セッション仕事を続けている。Tim May、Thom Rotella、Mitch Holder等も優れたプレイヤーたちだった。現在のセッション・ギタリストのトレンドは分からないが、きっと優れたプレイヤーが沢山いるだろう。

MM : あなたとデイヴィッド・フォスターによるプロジェクトAIRPLAYが残したアルバム「AIRPLAY」は名盤としていまだに多くの音楽ファンを魅了しています。再びデイヴィッドとプロジェクトを手掛けることはありますか?
JG : まだリマスター盤を手にしていない人には何年か前(2010年頃?)にリリースしたリマスター盤をおすすめしたい。ともかく音質が比べものにならないほど向上している。DavidはVerve Recordsの運営でとても忙しくしているからね。でも、いつか再びプロジェクトを手掛ける可能性もあるかもしれないよ。

MM : あなたのような優れた音楽プロデューサー、セッション・ギタリストを目指している人達に音楽、ギターへの取り組み方は勿論のこと、仕事に必要とされる心構えに至るまでアドバイスを頂けますか?
JG : そもそもスタジオ・ギタリストでチャンスを得るのは難しいことだ。自分の場合はDean Parksが推薦をしてくれたことがきっかけでこの仕事ができるようになった。彼には大きな貸しがあるし、今でも感謝をしているよ!
スタジオ・ギタリストになれるチャンスが訪れるのは一生に一度あるか無いかだと思った方がいい。その一度のチャンスで良い仕事をしないと、悪い噂はすぐに広まる訳だ。良い仕事をすれば、その噂もすぐに広まり、仕事が増える。
(スタジオ・ギタリストになるためには)楽譜を読めないといけないし、良い音を出さないといけないし、チューニングやピッチも完璧な状態で演奏することが求められる。それに様々なドラマーのタイム感やフィーリングに対応できないといけない。セッション現場には絶対に遅刻しないのも重要だ。それと、意味のない質問をしないこと。例えば、楽譜にC7と書いてあるのにピアノ奏者、もしくはキーボード奏者がCM7を弾いている場合は、楽譜のC7がおそらく間違っている。こういう時はいちいち質問をせずに楽譜のコードをCM7に書き直せばいい。アレンジャーに何故C7を弾いたかを問われた時は「楽譜に書いてあったから」と答えればいい。分かるかな?
例えば、コード表を使って演奏をしていて、実際の音符やリズムが記されていない場合は最初の音合わせをする際にキーボード奏者や他のギタリストのプレイを参考にしてリズムを見つけ出すのもひとつの方法だ。その楽曲やアレンジに合うものを見つけ出せばいいだろう。勿論、こういったプロセスは素早く行わなければいけない。2回目に曲を演奏し終わる時までには自分のギター・パートを完成させないといけない。アレンジャーがリズム・ギターっぽく弾いてほしいとか、単音でミュートして弾いてほしいと要望があった場合はそれに従う。レコーディングで別のギタリストと一緒に演奏をしないといけない時に、相手がリズムを弾き始めたら、私は瞬時に単音、または2音のミュート・パートを探すようにしている。こういったアドバイスはここでは書ききれないほど他にも沢山ある。
プロデューサーの場合、必ず頭に入れておかないといけないのはアーティストとレコード会社の両者を満足させないといけないことだ。しかし、各楽曲において自分自身も満足であることも非常に重要だ。プロデューサー業は上手くバランスを見つけるのも仕事のひとつだ。
曲のアレンジやヴォーカル・パートに関する判断にアーティストが同意しない時は、きちんと説明することが重要だ。アーティストが自分たちの判断にこだわる場合、私は自分の意見の重要性を説明するようにしている。自分の判断が正しいと51%以上の確信があった場合は納得のいく説明をして理解をしてもらうようにしている。アーティスト側の判断を受け入れる場合は、その問題の重要度が自分の中で49%以下であることになる。そういう時は、次の問題点が出てきた時に、前回は自分が譲ったから今回はアーティスト側に折れてもらうようにすることもある。
また、こういった問題があまりにも頻繁に起こる場合は、「何故、私をプロデューサーとして雇ったのですか?」とアーティストに問います。そうすると問題が何らかの形で解決することが多い。プロデュースを続けるか、その仕事から外されるかのどちらかだ。

MM : 最近の音楽シーンについてはどのように感じていますか?
JG : 近年はテクノ系ディスコ音楽が主流になっているみたいだね。要するに4分打ちの音の大きなバスドラを主体とした音楽だ。今の主流はラップではなく、(シンプルではあるものの)歌メロがまたフィーチャーされている。それに関しては喜ばしく思っているよ。
こういった音楽を作曲/プログラムするのは自分にとって非常に簡単だ。こういったタイプの音楽のデモは沢山作ったものの、このジャンルで過去のようにプロデューサーとしての仕事を沢山手に入れるのは難しい。基本的には今売れているプロデューサーたちが引っ張りだこで、それ以外のプロデューサーたちにはなかなか仕事がまわって来ないのが現状だ。
数ヶ月後に公開予定の「Gibby」という若者向けの映画に1曲使われることにはなった。曲のタイトルは”Hotter Than Hot”で、iTunesでもダウンロードが可能だ。

MM : ファンの人達へメッセージをお願いします。
JG : 日本の皆さんは良質な音楽の価値を理解してくれている。それは誇りに思うべきことだ!また、日本に数多くのファンが存在するということは自分にとってとても光栄なことだ。それに、日本にはまだCD店があり、mp3よりもCDの方が音質が良いということも理解している。私のような音楽家にとって自分の音楽を発表できる場を与えてくれる日本と日本人に対して敬意を表するよ!
 
Jay Graydon official site : http://www.jaygraydon.com
Jay Graydon facebook : https://www.facebook.com/Jay-Graydon-272790622135/
CD Baby : http://www.cdbaby.com/cd/jaygraydon

 


Jay Graydon / Jay Graydon All Stars – 20th Anniversary Edition
Sonic Thrust Records

[DVD1]
1.Jay and Kenji 2007
2.Japan Gig 1994 First Night
3.Video Presentation
4.Band Reunion
5.She Just Can’t Make Up Her Mind
6.Holdin’ On To Love
7.Walk the Wire
8.Down Memory Lane
9.In the Control Room
10.Bill’s and Jay’s Blues

[DVD2]
1.Steve Porcaro,JVT,Bill Cantos
2.When You Look In My Eyes
3.Perfect Pitch and Learning Songs
4.Roxann
5.Gig Stories
6.Rehearsing the Tunes
7.The Earthquake
8.Bill Cantos Ad Lib Stuff
9.Band Intro 1994
10.Band Intro 1996

[DVD3]
1.Live Rehearsal,Osaka,Japan 1996
2.Reflections On Performances
3.Gino Wire Choir
4.Champlin Surprise,Gino Stockholm,1996
5.Board Mix and In-Ears
6.Jay Announcing Bonus Material
7.Birthday Party and Roasting
8.The Bowling Interlude
9.More Birthday Party Roasting
10.Birthday Party Jam

[DVD4]
1.Ned Doheny’s Story
2.Pat Mastelotto and Kenji Sano
3.Show Me the Magic
4.Sherwood Ball Interview
5.Steve Porcaro and Bill Cantos
6.Jay Graydon Beer and JVT Memories
7.PEG Solo Explanation
8.Pamela
9.1994 Thank You and Goodnight
10.Jay’s Closing Rap
CD Baby : http://www.cdbaby.com/cd/jaygraydon