Gary Hoey (ゲイリー・ホーイ) コラム issue #2 Song writing Chord Families


Gary Hoey
パワフルかつエモーショナルな歌心あるギタープレイを聴かせてくれるアーティストであり、現在はリタ・フォードと共に活動しているゲイリー・ホーイ。
当コラムはゲイリーがギタープレイのアイデアから作曲方法に至るまで伝授してくれる音楽コラムです。
第2回目となる今回のテーマは作曲!




やぁ、日本のファンのみんな。リタ・フォードのプロデュースを終えて、コラム執筆に戻ることができたよ。彼女の新アルバム”Living Like A Runaway”は、SPVレコーズより6/19に北米で発売されるんだ。リタ・フォードと仕事ができて、すばらしい経験になった。彼女は優れたギタリストで、この新アルバムは彼女の最高傑作だ。この夏にはデフ・レパードとポイズンの北米ツアーで、俺もリタ・フォードのギタリストとして参加する。このコラムでは、ソングライティングについて話そうと思う。

俺は、30年以上ソングライティングをしてきて、良い曲を作り出すために、たくさんの駄作も書かなくてはいけなかった。俺の作曲へのアプローチは、ザ・ビートルズ、レッド・ツェッペリン、エルトン・ジョン、ヴァン・ヘイレン、ジャーニー 等の巨匠から学ぶことだ。ノートを持って座り、曲がどう始まるか、もしブリッジがあったら、プレコーラスも伴っているのか?とアレンジを書き留める。曲は、たくさんのコードを使っていることもあれば、一つのコードだけのこともある。俺はプロデューサーだから、ムードを歌で作ることが好きだ。歌詞で、またインストゥルメンタルであれば音楽で、ストーリーを語らなくてはいけない。

コード・スケールはすべての音階で学んだ。それらを俺は、コード・ファミリーズと呼んでいる。Example #1では、Cメジャーから、Dマイナー、Eマイナー、Fメジャー、G メジャー、Aマイナー、Bマイナーフラット5、そして Cメジャーに戻る。また、ローマ数字もあって、違うキーに素早く変えることができる。Iメジャー、IIマイナー、IIIマイナー、IVメジャー、Vメジャー、VIマイナーフラット5、そしてIメジャーに戻る。

そして、7を加えて、コードをさらに派手にすることができる。Example #2では、Cメジャー7、Dマイナー7、Eマイナー7、Fメジャー7、Gドム7、Aマイナー7、Bマイナー7フラット5、そして Cメジャー7に戻る。
これは、曲がどのキーを使っているかを見つけることに役立つ。また、ブリッジにつなぐために、抜けているコードを見つけることもできる。俺がこれを習った時、すべてのソングライターたちが同じコードを使って作曲をしていることに気づいたんだ。よりたくさんの曲を分析すれば、作曲の秘訣が明らかになるはずだ。秘密は、そんなに難しくないさ。
 

Example #3は、俺の曲で、アルバムUtopiaの“Only Human”という曲だ。この曲は、Eメジャーのキーを使っている(Eフラットに半分下げているけれど)。Eメジャーのコード・ファミリーから、何種類ものコードが使われているがわかるだろう。
 

Example #4も、俺の曲で、アルバムMy Best of Gary Hoeyからの“Peace Pipe”と“Bug Ally”だ。これは、Queenをプロデュースしたことで有名なロイ・トーマス・ベイカーによってプロデュースされた。F#マイナー(俺の好きなキーのひとつ)を使っていて、コーラスではF#マイナー関連しているAメジャーにかわるんだ。俺はさらに、Gメジャーをコーラスに加えた。これはF#マイナーと関連していないが、合うんだ。
 

作曲にルールはないけれど、正しい方法で学べばルールを破るのが簡単になる。 幸運を願っているよ。作曲し続けることに念を置いて、駄作を作ってしまうことを心配しなければ、良い作品が出来上がるはずだ。そして、曲を一曲作るたびに何かを学んでいくだろう。
それでは、次回まで元気でな、俺の新しい日本の仲間達!
Gary Hoey

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Translation by Tomoko Kikuchi